かわせみ座

『SessionYoshiya.A-hoj!』

8月11日(水)
15:15〜
上演時間:約30分

プーク人形劇場

山本由也と音楽家たちによる即興ライブ

かわせみ座の山本由也は、独自の構造・操作方法の人形を自ら創り、操演している。人形劇の枠を越えたアートな舞台表現とナイーブで卓越した人形表現は孤高のものだ。

音楽家と山本の即興ライブ「 SessionYoshiya 」は感性と想像力で楽しむファンタスティックでエモーショナルなステージだ。

「 人形遣いと音楽家は互いのアプローチによって触発され、変幻自在な世界を紡ぎ出し、素敵にセッションする。」

■出演: 山本由也(マリオネット・アーティスト)、海沼正利(パーカッション)、上野山英里(キーボード)

■スタッフ: 梶原ゆかこ(助手・ピンフォロー)、三橋和美(ヘルプ)



かわせみ座

代表の山本由也が「竹田人形座」(東京都無形文化財)を経て、1982年「かわせみ座」を創立。

従来の人形にはない、表現力豊かな独自のシステムと操作方法を考案、「出遣い」というスタイルで、ユニークな舞台芸術活動を続けている。

オリジナルの舞台作品公演の他に、多ジャンルの音楽家たちとの人形のSessionも活発に開催している。

〉〉Movie Galleryはこちら 作品ダイジェストや、人形パフォーマンスなど

1991年 中央児童福祉審議会特別推薦作品賞受賞
1996年 東京都最優秀児童演劇選定(社)日本児童演劇協議会個人賞受賞
1996年 ハンガリーBEKESCSABA国際人形劇フェスティバル最優秀賞受賞
2000年 東京2000年祭「千年文化芸術祭」入選作品賞受賞
2000年 中央児童福祉審議会特別推薦作品賞受賞
2003年 厚生労働省 社会保障審議会推薦作品賞受賞
2008年 厚生労働省 社会保障審議会推薦作品賞受賞
2012年 中国 第21回ウニマ・世界人形劇フェスティバル 優秀作品賞
2020年 マリオネット・アーティスト山本由也作品集「GREAT MARIONETTE」出版
[神戸学院大学教授 伊藤 茂] 私は人形が動いているだけで驚きを感じさせてくれるパフォーマンスが見たかった。モノでしかないはずの人形が、命を吹きこまれて生き生きと動く。劇や物語など、二の次でいいのだ。しかし、それまで私が見ていた多くの人形劇は、話術や物語で子どもたちを喜ばせ、それはそれで楽しいのだが、肝心の人形に動きが少ない。つまり“話芸”とよびたいものばかりだった。  かわせみ座に出逢わなかったら、私は人形劇というジャンルを誤解したままだったろうと思う。それほどかわせみ座の人形たちは、私の望んでいたとおりのことを現実にして見せてくれた。登場するどの人形たちも、魅力的な造形だし、操作方法に独特の工学的工夫があり、操演技術も卓越している。ほんとうによく動き、そのうえ優雅で美しい。なんど見ても飽きることがない。 とくにフライングの素晴らしさは比べるものがないのではないか。重力の束縛から解放されて飛び立とうとする瞬間、私はいつも涙が出そうになる。人形たちが感じている自由を得た歓びが、私の感情にも伝わってくるのだ。そして、時には、風になって飛び去ろうとはせず、むしろ水や土と戯れている。そうしていつも親しく私たちを見守ってくれている。私は、そんな人形たちとともにいることを、居心地がいいと感じる。 いったいあの人形たちに何が宿っているのだろう。技術で成し遂げられる以上のものがあると思えてならない。だが、それが何なのか、私にはわからない。ただいつも奇跡と言いたくなるほどの不思議さを感じている。しばらく遠ざかると、また無性にあの人形たちに逢いたくなるのである。